まず、ご認識いただきたいのは、ヘッドマッサージは医療行為ではなく、リラクゼーションを目的とした施術行為です。
安全、かつ効果的に施術をお受け頂くため、心身の健康状態に不安のある方は、医師にご相談の上ご利用ください。
また、サロンでのカウンセリング時に、ご自身の身体の状態や既往症*などをセラピストにご相談ください。
施術中は、「痛みが出てきた」「気分がすぐれない」など体調に変化があればすぐにセラピストにお申し出ください。
*既往症 … 過去にかかった病気や怪我などのこと。
骨粗鬆症の方
一般的なヘッドマッサージでは、頭蓋骨を力いっぱい押すことはないので大丈夫ですが、高齢者の方、特に閉経後の女性の方で骨粗鬆症のお薬(カルシウム・ビタミンD・ビタミンKなど)を病院で処方されている方は、念のため主治医に相談しましょう。
風邪で熱がある時
ヘッドマッサージの効果で血行が良くなると風邪の症状が強くなります。風邪で熱がある時や風邪をひいて頭が痛い時は、薬を飲んでゆっくり休むことを優先しましょう。マッサージ効果であえて熱を出させて風邪を早く治すという方法もありますが、無理は禁物です。体力の少ないお年寄りやお子様は特に注意しましょう。
妊娠している、または、妊娠の可能性がある方
頭部には、ホルモンバランスなど身体の調子を左右する自律神経系のツボがたくさんあります。ヘッドマッサージは、頭部のツボや筋肉を隅々まで丹念に刺激していきますので、体調の変化しやすい妊婦さんにはご負担が強いようです。何かあっては困りますのでお控ください。
飲酒している・泥酔状態の方
ヘッドマッサージの効果で体内のアルコールが普段より早くまわります。そのことにより血圧が変動を起こし体調不良を招きます。顔が青ざめて嘔吐することもありますので注意しましょう。ヘッドマッサージは、二日酔いの症状の解消には効果がありますが、お酒を飲まれて酔っている方はご利用をお控えください。
食事をされた直後、または、1時間以内の場合
食事をとると、消化や吸収を行うために胃や腸などの消化器官に血液が集まります。この際に、ヘッドマッサージを行うと胃や腸の活動に必要な血液が頭部の方に流れてしまいますので消化不良を起こす原因となります。ヘッドマッサージは、全身マッサージに比べ胃腸の活動を阻害することは少ないですが、念のため食後1時間は、ご利用をお控えください。また、一般的なヘッドマッサージはベッドに寝て受けるため、逆流性食道炎をお持ちの場合は食後3時間はお控えください。
手術をされて日が浅い方
頭部を切開した場合のほか、どのような手術をされたとしても、術後の経過を診て完治するまではお控えください。しかし、手術の際にリンパ節を切除すると、手術後にむくみが生じるリンパ浮腫が起こる場合があります。この場合は、むくみ予防のためにリンパの流れを助ける施術を行うことをおすすめします。
伝染病をお持ちの方
セラピストや周りのお客様に伝染、感染する恐れがある場合はご利用をお控ください。また、血流の上昇により症状が悪化する場合もございます。医療機関で治療を受けましょう。
その他、ご病気により医師の診断が必要な場合
難病や持病をお持ちの場合など、健康に不安がる方は、予め医師の同意が必要な場合があります。事前に医療機関にご相談ください。
・今までに、経験したことがない激しい痛みをともなう頭痛
・嘔吐を伴う頭痛
・麻痺、しびれ、言葉のもつれをともなう頭痛
・頭痛に加え、高熱がある場合
・長期間(一週間以上)続く頭痛やだんだんひどくなる頭痛
・頭部打撲後に出始めた頭痛
セラピストの方へ
☑リラクゼーションサロンは、正確な検査や診断行為ができないため、大袈裟なぐらいの禁忌の設定をお勧めします。
☑ヘッドマッサージやヘッドスパの施術中に異変を感じたら、セラピストの判断により施術を中止してください。
☑禁忌事項は、経営面のリスク管理またはクレーム対応の際にも重要になります。
☑セラピストの判断で施術を行い、その結果、体調に異変があった場合は、同意書があっても業務上過失とみなされ、賠償責任が生じる可能性があります。
☑セラピストの賠償保険に加入することをお勧めします。