セロトニン第一人者の東邦大学医学部名誉教授の有田秀穂先生にテキストの監修と講座の許可を得て開催しております。
有田先生の主な著書
「自律神経をリセットする太陽の浴び方」
「脳からストレスを消す技術」
「ストレスすっきり!脳活習慣」
「セロトニン欠乏脳」その他50冊以上
2021/01/21
いつもヘッドライフ通信を読んでいただきありがとうございます。 東京代表の大八木です。
先日は、『笑い』と脳内物質エンドルフィンについてお話しました。 本日は『泣き』についてのお話です。
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以前セロトニンDojoでオックスフォード大学の研究生Cさんからインタビューを受けました。
彼女Cさんは、涙についての勉強のため来日し、有田教授を尋ねていました。
セロトニントレーナー講義では、毎回私の隣に座り一緒に講義を受け、偶然最寄り駅が隣なので一緒に帰っていました。
インタビューの時にまず聞かれたのが
「どんな時に泣きますか?」
「最近泣いたのはいつですか?」
私は、すぐに答えられませんでした。最近泣いた記憶はないし、改めてどんな時??と聞かれて考え込んでしまいました。
彼女は続けて「日本人はなぜ泣かないのですか?」と。
そう、他に何人かの方にインタビューをする中でみんな私と同じように困っていたようです。
日本人の我慢強いのは良いところでもあり、悪いところでもあるかもしれませんね。
では皆さんは、
「最近いつ泣きましたか?」
「泣くことを我慢していませんか?」
涙とは、3つに分類できます。
①基礎分泌の涙・・・乾燥を防ぐ
②角膜保護の涙・・・防御反応で流す涙
③情動の涙・・・感動した時に流す涙
この③の涙は人間だけが流せる涙です。
私たちが流すこの感動の涙は、共感しているときに流れ、ストレスを軽減することが分かっています。
では、この共感しているときに、脳の中でどんなことが起きているのでしょうか。
このとき脳の前頭前野の先端が活性化(血流がよくなり)し、脳内に泣け!という信号が送られます。
泣け!という信号はどうゆうことかというと、
顔面神経には泣き顔をつくるように、喉頭筋を支配する神経には泣き声を出すように、そして副交感神経に涙を大量に作る指令を出しています。
そう副交感神経にも働きかけているのです。
例えば、映画を観ているときの場合でお話をします。
映画鑑賞中は交感神経が働いています。ドキドキしたり、ハラハラしたり、内容によってはさらに交感神経が興奮状態になります。
そして、ある場面で共感し、前頭前野が活性すると先程の泣け!という信号により、副交感神経が興奮し、涙腺に働きかけ涙を合成します。
さらに、心拍数を減らす作用が起こります。つまり、感動の涙を流すことで脳は交感神経が高ぶったストレス状態から副交感神経優位の癒しの状態に切り替わるのです。
そして、研究の結果で泣ける動画を見た後に、ストレスホルモンのコルチゾールが減っていたことも分かっています。
その後の心理テストでも、泣いた後にスッキリした、眠くなった、お腹がすいたなどの感想が多かったのです。
もう一つの例は、オリンピックやスポーツ観戦の時です。
これも同じように、試合の流れにより選手と一緒に交感神経が高まります。
ゴールが決まったとき、結果が出たとき、観戦している私たちも共感し、感動の涙を流し、そのあと安堵の気持ちになることがあると思います。
そんな状況をあえて作るのが『涙活』です。
おススメは、ストレスがたまった週末や夜に、感動の映画や動画、本を読むことです。
自分のストレスで泣くのではなく、この共感を使って泣く方法です。
一人ではなく、家族や友達、同僚と一緒に映画をみて泣くことはもっとおすすめです。
一緒に共感することで絆が深まります。これはオキシトシンのはたらきも相乗効果です。
それから、「最近泣き上戸なの、もらい泣きしやすくて・・・」とよく言われる方がおります。
年のせいかな?とよくおっしゃいますが、これは経験が沢山あるということです。
共感の涙は、共感しないと泣けません。
そう、共感は自分に経験、体験があるからこそ、その記憶と重なって起きるのです。
だから恥ずかしいことではないです。経験豊富ということです。
沢山泣いてください。
私は感涙療法士という資格を持っています。泣くことでストレスを解消することを勧める活動をします。
涙活の涙は我慢しては効果がありません。
一粒でよいので流しましょう。
前回に引き続き、『笑い』と『泣き』でストレス解消になることを脳科学でお話させていただきました。
皆さんはどちらでストレス解消をしますか??
このメルマガは2021年1月21日に配信しました。
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セロ活アドバイザー資格の監修者
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「脳からストレスを消す技術」
「ストレスすっきり!脳活習慣」
「セロトニン欠乏脳」その他50冊以上