【東洋医学】セラピストが季節の養生を知るべき3つの理由

こんにちは。東洋医学を分かりやすくセラピストさんに伝える鍼灸師の神谷です。

 

皆さん、季節の変化で体調を崩しやすいと感じたことはありませんか?

 

またお客様とも季節の変化で体調を崩しやすいと話題になったこともあるのではないでしょうか?

 

そんな季節の変化と体調について説明するのに役立つのが、東洋医学で考える季節の養生

 

私はこのブログを読んで下さっているセラピストさん皆さんに季節の養生についてお客様に説明出来るようになって欲しいと思っています。

 

それはとても利点が多いから。

 

今回、セラピストが季節の養生を知るべき3つの理由についてご紹介します。

 

この記事をオススメしたい方

  • お客様のリピートが取れない
  • お客様へのカウンセリング力をあげたい
  • 自分自身季節の変化で体調を崩しやすい

本ページの内容は、鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師の神谷による経験と東洋医学的な見解をもとに作成しています。科学的なエビデンスは限られており、効果には個人差があります。リラクゼーションセラピストによる医療行為は法律で認められていません。

 

1.セラピストが季節の養生を知るべき3つの理由

 

セラピストが季節の養生を知るべき3つの理由は以下お通りです。

  1. 施術のマンネリ化を防げる
  2. マニュアル通りの施術からの脱却
  3. 自分自身の健康の為

まずあげたい理由が施術のマンネリ化を防げるです。

 

「いつも同じ施術をしてしまう。」

 

そんな施術のマンネリ化にお悩みのセラピストは意外と多いです。

 

私は、ツボ講座などを通じてヘッドライフのヘッドマッサージ資格講座腸セラピー資格講座の卒業生とお話しする機会もありますが、取得した技術を自分なりにアレンジしたいけれど、どうアレンジしていいかも分からないというお声も聞きます。

 

そもそもアレンジしても、お客様のニーズに沿っていなければ意味が無いですよね。

 

特に経験値が少ないセラピストは、教えてもらった通りの技術を提供することに一生懸命で毎回同じようにしか施術が出来ず不安になる方も多いです。

 

まず、技術に関してオリジナルのアレンジは危険なこともあるので注意しましょう。

 

<参考>

施術事故(事例あり)

ドライヘッドスパをしてはいけない人|死亡の危険性と禁忌

 

力加減や圧の方向など、施術の内容は習得した通りに提供するのが基本です。

 

アレンジするにしても、技術を学んだ協会や教室で一度相談してからお客様に提供した方が安全です。

 

とは言え、毎回同じ施術だけをしていると、セラピスト自身が自分の技術にマンネリ化して飽きることもあります。

 

そんな時にオススメなのが東洋医学の季節の養生です。

 

人の身体はずっと同じではありません。

 

食べたものによって。

 

時間経過によって。

 

そして季節の変化によって。

 

身体は刻々と変化していきます。

 

提供する技術が同じであっても、お客様のお身体もニーズもその都度変化するのです。

 

その為、お客様が何を望んでいるのかをしっかりヒアリングすることで、同じ技術であってもセラピストの施術する意識が変わりますし、施術後のアフターケアについてのカウンセリング内容が変わってきます。

 

小手先のアレンジよりも、季節の養生を意識して施術をするほうが、いつもの施術がいつも通りではなく、より良いと喜ばれる施術になります。

 

次に理由として上げたのが、新規メニュー提案の成約率があがるです。

 

「もっとお客様お一人お一人のお悩みに沿うような施術をご提供したい。」

 

そう考えているセラピストなら、お客様のニーズに合う技術を提供したいと考え、色々な技術を学び、習得されていると思います。

 

しかし、技術を学び、メニューを増やしても、お客様はいつも同じメニューを選ぶということありませんか?

 

「この方にはこのメニューがオススメなんだけれど・・・。」

 

そう思っても上手く説明出来ないセラピストも多いです。

 

なぜなら、オススメする理由をきちんと説明出来ないから。

 

季節の養生について学ぶと、いつもヘッドマッサージ(ドライヘッドスパ)だけ受けるお客様に、ハンドマッサージをお勧めしたくなります。

 

または、いつも腸セラピー(腸揉み)を受けて下さるお客様に、ヘッドマッサージ(ドライヘッドスパ)も一緒に受けた方がいいとしっかり説明出来るようになります。

 

せっかくスクールで学んだ知識を閉じ込めるのではなく、お客様に喜ばれる武器の一つとしてしっかり活用出来ようになるのです。

 

最後にあげた理由がもっとも大切かもしれませんね。

 

3番目の理由は、自分自身の健康の為です。

 

セラピスト自身が不調だと、お客様を癒すことは出来ません。 誰しも苦手な季節があります。

 

「この時期になるといつも不調になる。」

 

そんな季節の不調の原因となるご自身の体質について知り、事前に予防策として養生しておくと、苦手なシーズンを楽に過ごせるようになります。

 

誰かを元気にする仕事をするならば、まず自分から元気になる必要があるのです。

 

 

2.東洋医学における季節と体調の関係

 

それでは季節の養生について、東洋医学アドバイザー資格講座の代表の私、神谷が解説していきます。

 

本コラム(ヘッドライフ通信)の読者に多い、ヘッドマッサージ(ドライヘッドスパ)サロンでも活用いただけます。

 

ぜひ、東洋医学における季節と体調の関係を学び、サロンワークに取り入れてください。

 

まず、季節の変化で体調を崩しやすいのはどうしてなのか。

 

現代医学ではなく、東洋医学の考えでは、季節ごとに特有の外邪(がいじゃ)があるとされています。

 

外邪とは、身体の外部から侵入する病気の元とされ、風、暑、湿、燥、寒などがあります。

 

それぞれ季節ごとの気候と合わせて考えると、春は風、夏は暑、季節の変わり目である土用は湿、秋は燥、冬は寒となります。

 

それぞれに邪という文字を付けて、風邪、暑邪、湿邪、燥邪、寒邪となります。

 

そしてそれぞれの邪は、その季節に特によく働く臓腑に影響を及ぼしやすいです。

 

春は肝、夏は心、土用は脾(消化器系全般)、秋は肺、そして冬は腎と東洋医学では定義されています。

 

この春は肝、風邪などのグループ分けは、五行論からも読み取れます。

 

五行論とは自然界の様々なものを、木火土金水の5つのグループに分ける考え方。

 

季節や外邪といった自然摂理も分けられますし、内臓や感情など私たち自身の身体の要素も5つのグループに分けることが出来ます。

 

同じグループに所属するものは互いに影響が強く出ます。

 

また別グループに所属するものでも、相互関係があり、お互いに影響し合っていると考えています。

 

例えば、相生という関係があります。

 

相生の考え方を簡単に説明すると、五行は循環的に生み出されることを意味します。

 

木は火の源になり、火は土をうみだし、土の中には金が出来、金は水滴を集め、水は木を育てる。

 

このように木火土金水はそれぞれ親子の関係で循環しているとするのが相生の考え方です。

 

私は季節の養生の話をする時に、必ず「前のシーズンの過ごし方でこのシーズンの体調が変わる。」という話をします。

 

<参考>

暑い夏に氷に頼らず体を冷ます方法(季節の養生)

 

その理由はこの相生の考え方にあります。

 

もし毎年春になると不調になる人は、春の臓である肝の養生や風邪から身を守る養生をするだけでなく、冬の時期から腎の養生、冷えから身体を守る養生が必要になります。

 

今ではスーパーで年中トマトが手に入る世の中になりました。

 

その為、季節や旬を感じることは少ないです。

 

季節によって身体が変化することを実感出来ない人も多いでしょう。

 

しかしながら東洋医学では、季節の変化という自然界の変化は、人体に影響を及ぼすこと考えられています。

 

さらには特にどのような影響を受けやすいかまで教えてくれています。

 

そして、このコラムのテーマである季節ごとの元気に過ごせる知恵である養生法も教えてくれているのです。

 

それでは、季節ごとに特にどのような不調を感じやすいのかを更に説明していきましょう。

 

 

3. 季節の変わり目に起こりやすい体調不良とその原因

 

ヘッドマッサージ(ドライヘッドスパ)をご利用のお客様に多い「頭がしんどい」症状は、花粉症が原因であったり季節の変わり目に起こりやすい体調不良かもしれません。

 

季節ごとに起りやすい体調不良を理解するのに役立つのが、東洋医学の理論による季節ごとに影響を受けやすい臓を知ることです。

 

春は肝の養生が大切

春は木のグループに属する季節。

 

同じく木に属するのは肝です。

 

肝の主な働きは自律神経の調整や血の貯蔵や循環、解毒などを担っています。

 

また、肝が不調になると、目の症状が出やすく、怒りの感情が出やすいとされています。

 

春に多い不調は、身体のだるさや重さ、イライラやストレスを感じる、不眠、頭痛などがあります。

 

また風邪による、咳や鼻水、アレルギー症状による痒みなどがあります。

 

肝による血の循環がスムーズで、解毒が出来ていれば防げる症状も多いので、春は肝の養生が大切になります。

 

 

夏は心と脾の養生が大切

日本の夏は、暑さによる暑邪と湿度が高い暑邪による影響を受けやすいです。

 

夏は心に影響するとされています。

 

また湿度は脾という消化器系を司る臓に影響が出ます。

 

その為、夏は心と脾の養生が大切になります。

 

心は五臓を統括する臓とされています。

 

心が不調になると、循環器系の不調や精神的な不調に繋がりやすいです。

 

動機や息切れ、胸の痛みや、集中力ややる気の低下にも繋がります。

 

湿度が高い時期は消化器系の弱りが起ります。

 

食欲不振や下痢や便秘など。

 

また東洋医学で言う脾は、消化器系の弱りだけでなく、内臓の位置を正しい位置に留めたり、血液が漏れ出るのを防ぐ働きもあります。

 

その為、たるみや内臓下垂、不整出血なども起ることがあります。

 

夏は心や脾の養生が大切になります。

 

また脾に関しては、季節の変わり目ごとに影響を受けやすいので、1年の中で4回ある四季の変わり目ごとに養生が大切になります。

 

秋は肺の養生が大切

次に秋は乾燥による不調が起こりやすい時期です。

 

乾燥に弱く、秋と同じく金のグループに属する臓は肺です。

 

呼吸器系の肺が弱ると、咳や鼻水など風邪症状に悩まされます。

 

それだけでなく、皮膚や粘膜の乾燥による肌荒れも起りやすい時期です。

 

また肺は呼吸と共に、身体のエネルギー源である‘気’を全身に巡らせる作用があるので、肺が弱ると気の巡りも悪くなり、やる気の低下や、冷え性、免疫力の低下に繋がります。

 

ネガティブな気持ちにもなりやすいとされている秋。

 

乾燥対策と肺の養生が大切になります。

 

冬は腎の養生が大切

最後に冬は腎の季節となります。

 

腎は泌尿器系の要。

 

その為、身体全体の水分バランスを調整する臓の1つです。

 

腎が不調になるとむくみや身体のだるさを感じやすいです。

 

また腎は生命力の源でもあります。

 

腎が弱ると、白髪、難聴、骨が弱くなるなど老化を加速すると考えられています。

 

冬の寒邪を身体に入れてしまうと腎が弱り、生命力が削られ、老けてしまいます。

 

冬はしっかり温め、夜更かしを避けるなど腎の養生が若々しさにも繋がります。

 

季節ごとの養生:まとめ

  • 春(肝の季節):春は「風」の季節であり、「肝」に負担がかかりやすい。
  • 夏(心の季節):暑さが体に影響し、「心」に負担がかかりやすい。
  • 土用(脾の季節):四季が変わる時期の湿気が消化器「脾」への負担を増す。
  • 秋(肺の季節):乾燥の季節であり、「肺」に負担がかかりやすい.
  • 冬(腎の季節):寒さが体にこたえ、免疫力にも影響する「腎」に負担がかかる季節。

 

※本ページの内容は、東洋医学の理論により作成しています。現代医学とは異なる点があり科学的なエビデンスが確立されているわけではありません。病気や体調不調に対する予防法、対処法、養生の効果には個人差があります。病気の場合は、医療機関を受診してください。本ページの内容については、体調管理の一環として取り入れていただけると幸いです。

 

4. 東洋医学での予防対策

 

季節ごとに負担がかかる臓と、主な不調を理解した上で、<東洋医学での予防対策>が気軽に出来る養生法をまとめます。

 

東洋医学での予防対策:季節ごとの養生法

 

肝を養うために、ストレスを減らし、規則正しい生活や深呼吸、軽い運動(散歩など)をする。

冬の間から、毒を溜め込まないように。

寒暖差で自律神経に負担がかかりやすいので、着る物で体温を調整するようにする。

 

冷たいものを取り過ぎると胃腸の働きが悪くなり、夏バテの原因になる。

暑さ対策は汗を正しく身体作りから。

不眠にもなりやすいので、朝起きる時間や食事の時間など体内時計が乱れないよう気を付けて。

 

土用

消化器系の動きが悪くなる時期。食事内容だけでなく、食事の時間、食べる早さにも気をつけて。

身体が重くだるいと感じたら湿邪による症状かも。

身体を動かしてむくみ対策を。

 

乾燥を防ぐために、保湿を心がける。粘膜の保湿も大切。

呼吸が浅くなりやすい時期なので呼吸法などでしっかり息を吐き、吸うを意識する。

肌への刺激も効果的なので乾布摩擦もオススメ。

 

寒さは下半身から襲って来やすいので、足元を冷やさないように気を付ける。

またこの時期負担がかかる腎は夜更かしや立ちっぱなしで疲れやすいので気を付ける。

冬は早寝遅起きするくらいゆったりとした気持ちで過ごす。

 

ヘッドマッサージ(ドライヘッドスパ)サロンでも季節の養生を取り入れた、イベントやセール企画を提案されるのはいかがでしょうか?

 

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5. 自分の苦手な季節を乗り切る方法

 

「春になると、いつもめまいになるから怖い。」

 

「秋はぎっくり腰になりやすい。」

 

この季節になると体調が崩れると自覚されている方も多いです。

 

とは言え、なぜこの時期になると体調不良に襲われるか分からなければ予防も出来ません。

 

苦手な季節を乗り切る為には、事前に自分の体質を知るのが効果的です。

 

いつも春に不調になる方でも、人によってその原因は異なるのです。

 

自分に合った予防策である養生を取り入れるならば、自分の体質を知ることが大切。

 

また、実はあまり知られていませんが、季節ごとに不調になると気持ちも乱れやすいです。

 

春は怒り、秋は悲しみなど、それぞれ季節ごとに不調になるとコントロールしにくくなる感情が知られています。

 

そんな気持ちの乱れで悩んでいる方にも、季節の養生の知識はとても役に立ちます。

 

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6. まとめ:東洋医学で季節の変わり目の不調を乗り切りろう

 

いかがでしたでしょうか?

 

最後にまとめます。

 

①セラピストにとって季節の養生は施術のマンネリ化を防ぎお客様のリピートに繋がる。

②季節による変化と身体の関係を東洋医学的に理解するとカウンセリング力があがる。

③季節の変わり目で体調を崩さないためには、自分の体質を知った上で養生を行うのが大切。

 

よりお客様お一人お一人に寄り添ったアドバイスや施術をしたいセラピストは身につけるべき知識。

 

ぜひ東洋医学の養生を学んでみて下さい。

 

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作成日:2025年02月09日

更新日:2025年03月03日

 


この記事の執筆者

3ヶ月先まで予約の取れない 鍼灸・あん摩マッサージ指圧師

神谷 江代

 

「年のせいと諦めないで!」をモットーに、体質改善から美容鍼灸までトータルケアを行う施術家。  

 

完全自費施術、完全予約制の施術は3ヶ月先まで予約が埋まっている。

 

また、施術だけでなく、国立大学大学院で生理学を専攻。

 

鍼灸あん摩マッサージ指圧師の専門学校を首席卒業という今まで培った知識と、臨床経験を伝える講師としても活躍。

 

専門的になりすぎず、分かりやすいと好評。

 

施術家向け講座、市民向け講座と幅広い実績を持つ。  

 

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ヘッドライフ江口

この記事の監修・ページ作成者

江口征次  

 

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ドライヘッドスパ・ヘッドマッサージの専門家

Head Life(ヘッドライフ)代表

一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会 理事長

株式会社ヘッドクリック 代表取締役  

 

リラクゼーションサロンの経営

・頭ほぐし専門店atama代表

・ヘッドスパ専門店atama代表

 

商品

・日本初、ヘッドマッサージ施術用枕の販売

・日本初、業務用ヘッドマッサージオイルの販売

 

登録商標

・頭ほぐし専門店atama 登録5576269

・頭ほぐし整体院 登録5977517

・骨相セラピー 登録5790990

 

ドライヘッドスパ・ヘッドマッサージの専門家として、2010年よりヘッドセラピスト養成講座を開始し、日本全国、海外からも受講がある人気ヘッドマッサージ資格講座を主催しています。様々な講座においてツボを活用した施術も行っています。